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バイクに乗るということ

バイクに乗るということ

 

ライディングテクニックについて

自分で考えない人には何を教えても無駄ですし、ライディングはそもそも教えきれるものではありません。
そして、技術のあるライダーが必ずしも安全だとも限らないのです。
技術ばかりで頭でっかちになってしまうのも考えものですし、それを周囲にひけらかす人は困った人に見えることでしょう。
最近はリターンライダーが増えてきて、昔はこうだった…というようにウンチクを言う人も増えてきたようで、最近では理論つまり言葉から入ってくる人が多くなってきたようです。
ここで、強調しておきたいのは、バイクのライディングテクニックというのは、経験と精神と知識の総合なのだということです。
改めて言うまでもないのですが、経験は本人が積むしかありません。精神も分け与えることはできないのです。
ライディングテクニックを開設した本はたくさんあります。なかには峠を攻める、昔で言うローリング族のために書かれた本もあります。
もっとも、そういった類いの本ばかりといったほうが正しいかもしれません。これ一冊でライディングのすべてがわかると謳ってはばからないものもあるのです。
バイク雑誌のコーナーを見れば、単行本よりももっと極端です。これらを支えているのは、峠道を誰よりも数秒速く走りぬけることを目標としているバイク乗りです。
しかも、驚くべき事に本格派を自認する30代以上のバイク乗りまでもが、峠道で暴走族まがいの行為に熱中しているのです。

バイク乗りはスピードに喜びを感じる

人間はよほど競争好きにできているようです。義務教育から始まって(あるいはそれ以前から)、会社勤めを定年で迎えるまで、競争原理に基づいた社会の中で生きることを強いられるのです。バイクにまでそのような原理を持ち込まなくてもいいと思う人も少なくないと思いますが、バイクだからこそ競争したくなると言うのがバイク乗りの偽らざる気持ちでもあるのです。
だからこそ、お金の問題もありますが、少しでも性能のいいバイクに乗ろうとしているのです。
それでも、人より大きなバイクに乗ったところで、あるいは人よりほんのわずか速く走ったところで、何の競争に勝ったというのでしょうか。GPライダーでしたら、コンマゼロ何秒の世界で戦っているのですが、一般のバイク乗りには速く走ったところで、何にも買ったことにはならないのです。
スピードを出すなと言っているわけではありません。一般道を人よりも速く走ったくらいで競争に勝ったように思うのは、よほどのおっちょこちょいかもしれないというのを肝に銘じておいたほうがいいでしょう。
バイクは、人間から簡単に理性を奪う性質を持っています。決してスピード狂ではないのに、スピード違反でつかまり、免許停止になった人も少なくないでしょう。
スピードはアクセルをひねれば誰でも簡単に速く走ることができます。しかし低速走行はどうでしょうか。低速走行こそバイク乗りのテクニックが試されるのです。そういったことに気がついてくるとバイクに乗ることがすごく楽しくなってくることは間違いないでしょう。

 

オフロードバイクについて触れてみます

 

簡単に説明すると、「寺崎勉 新野宿ライダー」(寺崎勉著 山海堂)を参考図書として挙げたいです。オフロードツーリング、実践的なキャンプの指南書として、バイク乗りから絶大な信頼を寄せられている本です。少々古くなってしまいましたが、今でも内容は色あせることはありません。
当時よりもシュラフやテントなど現在のほうが、よりコンパクトに軽量になっているのは間違いありません。
この本の中で、「転倒は自分の力量以上の走りをしたときに起こる。いつも力を抜いて50%ほどの力で流すのがよい。本当の力はいざというときのために取っておく。」含畜に富む文章が随所にちりばめられていて、納得するものばかりです。寺崎勉リリシズムというべき詩情に満ちたツーリング記も味わい深いです。
もちろん林道ツーリングをしない人にも是非ともオススメしたい本となっています。